■ショールーミングとサイバーマンデー
最近、”ショールーミング”という言葉が小売業界で取り沙汰されているそうです。それと同時に株式市場では”サイバーマンデー”という言葉もはやっています。どういうことでしょうか?
●ショールーミング
ショールーミングとは、ネットショップで購入する物の現物確認を実店舗で行うことを言います。
実店舗では購買行為が発生せず、顧客が商品を見るだけになってしまっていることから、そう名づけられています。
あなたはどうですか?まだ、お店で買っていますか?
●サイバーマンデー
土・日で現物確認を行った顧客は、月曜日にアマゾンなどの一番価格が安いサイトで商品を発注します。
その結果、「通販サイトの売り上げが上がる=その企業の株価が上がる」ことから、株式市場ではサイバーマンデーと言われています。
●実店頭とネットショップの価格差
商品にもよりますが、その実店舗の特売品でない限り、ネットショップのほうが安いです。
自分も現物を見ながらパソコンやPC周辺機器、パッケージソフト、文具、アウトドア用品などを家電量販店やホームセンターなどで買った晩に、ネットショップで売られている同一の物の価格を調べた事がありますが、全然ネットショップのほうが安すかった。ある意味、ショックでした。
2012年現在の物の安さは以下だと考えます。
デパート > 量販店 > ネットショップ
●なぜネットショップの方が安いのか?
・ネットは価格が命
一言でいえば、”市場原理によって”です。価格比較サイトやグーグルなど検索エンジンの充実により、インターネット上では、商品名や型番を入れる事により、どこでいくらで売っているかが一発で情報入手できます。
従って、インターネット上では価格の安さが命となっています。実店舗より高かったり、競合ネットショップより高いと物は売れません。自然と最安値に近い価格帯で販売されています。
・ネットはコストが安い
実店舗には、テナントト料、設備維持費、電気代、人件費、広告費が発生する。
新宿の一等地にあるとある家電量販店。一坪何十万なのか?店員は何十人いるんだろうか?それらの費用をどこに載せてPayしようとしているのだろうか?利益は出ているのだろうか?
ネット店舗には、テナント料・人件費は微々たるものである。広告費は初期にある程度かかるが、提供価格が安いい事により、自然と人は集まりそれ程かからない。それらの費用がかからない事で販売価格を安く抑える事が出来る。
●スマホもショールーミングに拍車をかけている
米国では店頭で現物のバーコードを読み取ると価格比較サイトに自動的にアクセスし、最安値のショップを選んでくれるアプリが広がっています。
米アマゾン・ドット・コムが運営する「プライス・チェック」などは、自社のECサイト内で価格を比較するアプリを提供しています。日本でも既に同様のサービスが始まっており、例えば楽天は店頭で商品のバーコードを読み込んで、楽天市場内の商品価格と比較できるアプリの提供を開始しました。
●実店舗の対抗手段
これらのアプリは消費者にとって、商品をより安く購入できる有効なツールになります。しかし、小
売業にとってはコストをかけて店舗を出しても顧客をネット通販に奪われてしまい、販売機会を失うことになります。ショールーミングが増加している米国の小売業界では危機感が高まり、プライベートブランド(PB)など他店では購入できない独自商品を増やしたり、店舗の従業員による商品説明などのサービスを拡充したりして、店頭での商品購入を促す対策が始まっています。
Update 2016/05/01 Create 2012/07/01
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■R25(あーるにじゅうご)
首都圏の駅に置いてあり、いわゆるフリーペーパーであるR25(あーるにじゅうご)。読んだ事もあるが、結構面白い記事(為になる事)が書いてある。飲食店のクーポーンだらけの某×××ペッパーとは異なる。