■雇用保険
会社を辞めた場合、失業手当はどの位もらえるのだろうか?それは会社を辞めた状況にもより大きく異なります。会社を辞めた状況を確認しながら、実際にもらえる失業手当を算定してみましょう。
●失業手当の受給資格
雇用保険の失業手当(=基本手当)を受給するには、以下の条件があり、会社をやめたからといって、必ず失業手当をもらえるとは限りません。受給するには、以下のの条件を全て満たしている必要があります。
1,退職した日以前の1年間に、被保険者期間(=雇用保険加入期間)が通算6カ月以上あること。
正確には、1カ月あたり14日以上働いた月が、通算して6カ月以上ある事。転職している場合は、それぞれの会社での被保険者期間を、合算することができます。ただし、前の会社の退職後に失業手当をもらっていたり、再就職までの期間が1年を超えているときは、通算できません。
2,会社を退職して雇用保険の加入者でなくなった時
会社のリストラや倒産はもちろんですが、
定年退職や自己都合による退職なども対象になります。3,就職する意思と能力があり、積極的な就職活動を行なっている人
就職先があった場合は、すぐにでも働ける人の事。+就職活動を行っている事が必要となります。
4,雇用保険の失業手当が受給できないケース
・大学院、専修学校に通学していて、就職する予定がないとき
・就職がすでに内定しているとき
・家業の手伝いや自営業を始めたとき
・会社、団体、組織の役員に就いたとき
・就職活動を行っていないとき
●失業手当の給付日数と待機日数
世間一般的には45才を超えてリストラに近い形で退職する人が多いでしょう。
受給できる日数は、退職の認定が「会社都合」が「自己都合」かで倍近く(150日 or 330日)異なります。
●会社都合(特定需給資格者)か自己都合かの判断基準
以下は厚労省の基準を抜粋したものです。簡単に言えば、倒産とひどいリストラをされた事と言えそうです。基本的に、「早期退職制度」に応じた退職は自己都合と判断されます。
●倒産関連
■倒産(破産、民事再生、会社更生等の各倒産手続の申立て又は手形取引の停止等)に伴い離職した者
■事業所において大量雇用変動の場合(1か月に30人以上の離職を予定)の届出がされたため離職した者及び当該事業主に雇用される被保険者の3分の1を超える者が離職したため離職した者
■事業所の廃止 (事業活動停止後再開の見込みのない場合を含む。)に伴い離職した者
■事業所の移転により、通勤することが困難となったため離職した者
●解雇関連
■解雇 (自己の責めに帰すべき重大な理由による解雇を除く。)により離職した者
■労働契約の締結に際し明示された労働条件が事実と著しく相違したことにより離職した者
■賃金 (退職手当を除く。) の額の3分の1を超える額が支払期日までに支払われなかった月が引き続き2か月以上となったこと等により離職した者
■賃金が、 当該労働者に支払われていた
賃金に比べて85%未満に低下した (又は低下することとなった) ため離職した者(当該労働者が低下の事実について予見し得なかった場合に限る。)■離職の直前3か月間に連続して労働基準法に基づき定める基準に規定する時間(各月45時間)を超える時間外労働が行われたため、又は事業主が危険若しくは健康障害の生ずるおそれがある旨を行政機関から指摘されたにもかかわらず、事業所において当該危険若しくは健康障害を防止するために必要な措置を講じなかったため離職した者
■事業主が労働者の職種転換等に際して、当該労働者の職業生活の継続のために必要な配慮を行っていないため離職した者
■期間の定めのある労働契約の更新により3年以上引き続き雇用されるに至った場合において当該労働契約が更新されないことと なったことにより離職した者
■期間の定めのある労働契約(当該期間が1年未満のものに限る。)の締結に際し当該労働契約が更新されることが明示された場合において当該労働契約が更新されないこととなったこと(1年以上引き続き同一の事業主の適用事業に雇用されるに至った場合を除く。)により離職した者
■上司、 同僚等からの故意の排斥又は著しい冷遇若しくは嫌がらせを受けたことによって離職した者及び事業主が職場におけるセクシュアルハラスメントの事実を把握していながら、雇用管理上の措置を講じなかった場合
■事業主から直接若しくは間接に退職するよう勧奨を受けたことにより離職した者
(従来から恒常的に設けられている 「早期退職優遇制度」 等に応募して離職した場合は、これに該当しない。)■事業所において使用者の責めに帰すべき事由により行われた休業が引き続き3か月以上となったことにより離職した者
■事業所の業務が法令に違反したため離職した者
被保険者期間が6月(離職前1年間)以上12月(離職前2年間)未満であって、以下の正当な理由のある自己都合により離職した者
■体力の不足、心身の障害、疾病、負傷、視力の減退、聴力の減退、触覚の減退等により離職した者
■妊娠、出産、育児等により離職し、雇用保険法第20条第1項の受給期間延長措置を受けた者
■父若しくは母の死亡、疾病、負傷等のため、父若しくは母を扶養するために離職を余儀なくされた場合又は常時本人の介護を必要とする親族の疾病、負傷等のために離職を余儀なくされた場合のように、家庭の事情が急変したことにより離職した場合
■配偶者又は扶養すべき親族と別居生活を続けることが困難となったことにより離職した場合
■次の理由により、通勤不可能又は困難となったことにより離職した者
・結婚に伴う住所の変更
・育児に伴う保育所その他これに準ずる施設の利用又は親族等への保育の依頼
・事業所の通勤困難な地への移転
・自己の意思に反しての住所又は居所の移転を余儀なくされたこと
・鉄道、軌道、バスその他運輸機関の廃止又は運行時間の変更等
・事業主の命による転勤又は出向に伴う別居の回避
・配偶者の事業主の命による転勤若しくは出向又は配偶者の再就職に伴う別居の回避
・その他、上記に該当しない企業整備による人員整理等で希望退職者の募集に応じて離職した者等
※厚労省ホームページ
http://www.mhlw.go.jp/bunya/koyou/koyouhoken05/hanni.html
Update 2015/10/01 Create 2014/04/02
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